質の高いケアで欠かせないこと

重度の知的障害や肢体不自由を併発している子どもを対象とした重症心身障害児施設では、二次障害が起こりやすく、命の危険に陥る子どもも少なくありません。そのため、そこで看護の仕事をする場合は、子どもの容態をしっかりと把握し、随時的確な対応をしていく必要があります。ですから、看護に関する幅広い知識と的確な判断力といった高い看護スキルが求められます。

また、重症心身障害児施設での看護の仕事は、同僚との協力が必要不可欠です。自分一人で患者のケアをすべてしていくことは非常に難しいため、連携して仕事をしていくことがポイントです。ですから、子どもの様子に変化を感じたら、すぐに情報を共有するようにしましょう。子どもの様子を同僚と情報共有しておけば、急変時にスピーディーな対応ができるようになります。また、判断に迷うことも相談しやすくなるでしょう。

そのためには、まず同じ施設で働く同僚とのコミュニケーションが非常に大切になります。こまめなコミュニケーションを図っていれば、重症心身障害児施設で求められる知識やスキルを教え合うことができますし、仕事をしているうえで不安に感じていることや、改善したほうがいいと思っていることもいち早く話し合えます。しかも、スタッフ同士のコミュニケーションが円滑に取れていると、仕事が効率よくまわせるといったメリットもあります。ですから、重症心身障害児施設で質の高い看護を目指すのであれば、まずは仲間と積極的なコミュニケーションを取ることから意識しましょう。